私たちの“幸せ”な心が健康を促進します。

ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)教授及びハーバード大学准教授のマイケル・マーモット教授(疫学・公衆衛生学)は「健康と社会に関する国際センター」の理事長でもあります。マーモット教授はUCLの心理学者アンドリュー・ステプトー教授らと“幸せ“が健康に及ぼすメカニズムを科学的に解明しようと共同研究しました。

男女合わせた200人の被験者を対象に、幸せな人とそうでない人が示すストレス反応の違いを調べました。その結果、毎日幸福だと答えた人は、ストレスによる神経内分泌系の作用、炎症、心血管活動への影響が少ないことが測定され、コルチゾール(ストレス・ホルモン)の分泌に関しては幸せな人と幸せでない人のあいだでは、実に32%もの違いが測定されたのです。この研究で、人は“健康だから幸せだ”という一方通行ではなく、“幸せが健康を促進する“ということも立証し、2005年に『全米科学アカデミー紀要』(Proceedings of the National Academy of Science)で発表されました。
笑いの効能に関しては古くから多くの研究され、このコラムでも2度ほどお話させていただいています。2009年に発表された研究では、メリーランド大学ボルチモア校医学部の研究チームが心臓血管機能には“笑いが最良の薬”と報告しています。

また、上記のUCL大学ののステプトー教授は、「精神世界や宗教の信仰が人生につきもののストレスを軽減し、逆境を乗り越える力となっていまる。これには、もしかしたら幸福が健康を促進することと似たようなプロセスがあるのかも知れない。」と述べています。

マーモット教授も同様に、「心理的なプロセスは身体反応に計り知れない影響を及ぼすということがわかっている。精神世界も、脳が神経内分泌系と連動して、重要な影響を及ぼす例の一つであるかもしれない。自分たちの研究は、精神世界や宗教の効果にまつわる謎の解明に繋がるかもしれない」とも語っています。
さらに、同博士は心がもつ力の大きさを話ます。「きれいな水、十分な食べ物、住みかなど、生活に最低限必要なものがあるなら、健康を左右する決定的な要因は、あなたが精神的にどういう状態であるかということ、つまり心が良い状態であるかどうかだ」と。

新しい年、世界の私たちの生活に最低限必要なものが広くゆき渡り、心は多くの幸せで満たされますようにお祈り申しあげます。
Get Adobe Flash Player
 ※最新のFlash Playerをダウンロードしてください。 FLASH / HTML
※Windows 95/98/Me/NTをご利用の方はHTML版のページをご覧ください。