42.幸せの伝染 (2012年2月16日号)

感情が伝染することを証明する研究は今までに数多く発表され感情の伝染は「情動伝染」としてその認知を広めています。

情動伝染(感情の伝染)から一歩進んで、ハーバード・メディカル・スクールのJames H. Fowler教授のチームがHAPPINESSも伝染することを2008年に発表しました(出典: BMJ2008;337:a2338)。

この研究が感情の伝染と違うのは、感情の伝染が短い時間でリアルタイムに起こるのに対し、幸せの伝染は“幸せ”という比較的継続的な状態が長い時間をかけてまわりの人へ伝搬してゆくという点です。

この研究は4379名を対象に1983年から2003年までの20年間のデータをもとに分析されたものです。参加者一人一人の幸福度と人間関係を描いた地図を作り、長期間においてどのように幸福の分布が変わってゆくかを調べました。 以下が結果報告です:
• 幸せな人に囲まれている人は、現在幸せでなくても将来幸せになる傾向がある。

• 1マイル以内(約1.6km)に住む友達(家族を含む)が幸せになったとき、将来自分が幸せになる確率は25%上がります。これは一緒に住んでいるパートナーにも当てはまります。仕事での人間関係の場合は該当しません。幸せになった友達が1マイルを越える場合は、距離が遠のくにしたがって伝染率は下がってゆき、2マイル以上になるとほぼ影響みられなくなります。

• 幸せの伝染にはフェイス・ツゥ・フェイスのコンタクトが重要です。

• 幸せな人が自分の家族や直接の友達でなくても幸せは3degree of separation まで伝染します(例:自分の友達の友達の友達まで)。

• 交友関係の多い人や、みんなの中心にいるような人は、そうでない人と比べて、3年後により幸せになっている確率が14%高くなります。

• 幸せの伝染によって将来の幸せの確立の予測がつくのに相反して、不幸な友達の数では将来の幸せの確率を推定することはできませんでした。

• 幸せな友達の数が将来の幸せを予期する頼りがいのあるデータとなります。

• 幸せは乗法で伝染します(multiplicative )。

カウンセリングで時たま、「幸せそうにしてる人を見たくない」「人の楽しそうな笑い声を聞きたくない」など聞くことがありますが、そうしていると、自分が幸せになるチャンスを減らしてしまいます。

不幸のどん底にいる時こそ人の幸せを喜べるようになって、幸せな人と交友関係を持てたらいいです。反対に、幸せな人はより多くの人にどんどん幸せの伝染をあげられたらいいですね。
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