コラム40:感情は伝染する (2012年1月16日号)

感情は伝染します。

一緒にいる人のムードや感情は私たちが知らない間に私たち自身のそれらに影響を与えています。ムードメーカーと呼ばれる人がグループに一人入るだけで、グループ全体が明るくポジティブになったり、イライラしている人と一緒にいるとこちらにまでイライラが伝染します。

このようにムードや感情が伝染することを心理用語で“情動伝染 (EMOTIONAL CONTAGION)”と言い、個人差もありますが、私たちが気付かないうちに自動的におこる作用であり、集団で生きる私たちが人間が生まれ持った能力でもあるのです。

感情の伝染はその場に実際にいる人からだけでなく、電話で話をしたり、TVやインターネット上の動画や絵などの画像を通しても起こることがわかっています。その行為に費やす時間が長ければ長いほど、頻度が高ければ高いほど影響を受けることになります。
一般的に感情には「負の感情」といわれる、怒り、恐怖、憎しみ、悲しみ、失望、不満といった感情と、「正の感情」とされる、喜び、楽しさ、希望、幸せ、満足、感謝などがありますが、負の感情の伝染力は正の感情よりも早く強いです。

人は喜びや楽しさよりも、怒りや恐怖などの影響を受けやすいということです。今のところ感染する側の年齢(大人の場合)や性別や学歴による違いは見つかっていません。

しかし、小さな子供の感染の頻度や度合いは高いです。誰か一人が泣き出すと次々に他の子が泣き出してしまう、というような光景は容易に想像ができるのではないでしょうか。

負の感情の伝染は風邪に例えられることがあります。たとえ風邪を引いている人が近くにいても、自分の免疫力が強ければ風邪の菌を受けても風邪をひかないように、情動感染にも同じことが言えるからです。
負の感情に長時間接するような時は、気持ちを強くもっていると引き込まれにくいです。

また、時折、自分の気分をチェックしましょう。うがいをしたり手を洗ったりして風邪の予防をするのと同じように、負の感情を長時間浴びた後は、運動をしたり気持ちの明るくなるようなことをしてリフレッシュすることで予防できます。

また、心の免疫を高く保って、私たち一人一人が明るく元気な心でいたら負の感情の伝染を受けないどころか、暗く沈んだ負の心に明かりをともしてあげることができます。

私たちの正の感情が情動伝染したら、しだいに社会全体が元気に明るくなっていくはずです!
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