足りない部分に目を向けて不平・不満の気持ちでいると、人に対して優しい気持ちになれません。 

自分が満たされていないのに、まわりの人たちを心から思いやれないのは自然の心理です。

困ったことに、自分は他人を思いやれない人間だ、という意識が、さらに自分の気持ちを不幸せにします。

反対に、感謝の気持ちにあふれると幸せを感じ、優しくなれます。優しい気持ちになると、人や社会の役に立とうという気持ちや行動が起こります。

善行は自分の心に充実感や喜びを起こします。自分が誰かの役にたっている(かもしれない)という気持ちは、無意識レベルでの自分評価を上げるのでまた幸福感があがります。

「生きている意味がない」「お金はいっぱいあるけど、生きていてつまらない」という精神状態は、「自分が誰かの役にたっている」「必要とされている」「社会に貢献できている」など“意義”のない時に起こりやすいです。

カウンセリングでよく聞く失望の言葉は「私が死んでも誰も困らない」です。人は自分の存在や人生が意義のあるものであって欲しのです。

だからといって、自分のお世話もきちんとできないのに、貢献する事に奔走するのも健全ではありません。また、義理や建前でシブシブ善行をしても、愛や思いやりがないのでは意義も充実感も喜びも生じません。
私達凡人はややもすると人を羨んだり、自分に足りないものばかりに目を向けたり、恵まれている多くの事を当然に思いがちです。 

虚栄心を持ったり、優越感に喜びを感じるのも、心が病んでいたり未熟であるゆえですが、よくあることです。

そうでなく、自分が恵まれている部分に感謝をし、やさしい気持ちになり、自分よりも弱い人や困った状況にいる人の役に立つ。意義が生じるだけでなく、人との温かいつながりが生じます。

幸せの鍵である“愛や思いやりにあふれた人間関係”につながります。

私には何もできることがない、と言う人は、優しい言葉や笑顔を心がけることから始めることができます。

とはいっても、私たちの生活はふつうはそれぞれに大変です。人や社会への善行を継続するのは「言うは易し、行うは難し」です。

でも、まずは幸せへの経路を頭に描く。「そういうものに、私はなりたい」と自分なりの目標やイメージを持ってみるとよいと思います。感謝―>優しさー>役に立つことー>意義のある人生ー>充実感と喜びー>人とのつながりー>幸せ、と続くイメージです。

(ライトハウス 2011年5月16日号)
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