セルフエスティームという言葉は、自己重要性、自己評価、自信、自尊心、自己価値観、自己肯定感、などと訳されます。 謙虚さを美徳とする日本人にはなかなか理解し難い概念かもしれません。セルフエスティームを強めることが、自己愛を強めることと誤解されていることがあるようです。
セルフエスティームが健全であるということは、ありのままの自分の存在を認めて、自分を肯定的に受け入れらるということです。これは心の奥底の基盤となるもので、学歴、地位、名声、スキル、容姿、経済力などによって決定されるような表面的なものではありません。 他者に自分を認めてもらうために、地位や名声をふりかざして武装しなくても自分の存在に安心感を持ち、同時に自分の短所も認めて、改善や自己の成長に向かうこともでます。

セルフエスティームが低いと人生のさまざまな点に影響が出てしまいます。自信がないのでとても傷つきやすく人や社会の目を過度に気にします。自分に対してネガティブなので、必要以上に卑下したり、自罰的・自虐的になります。無意識レベルで自分は価値のある存在だと思っていないので、自分の感情や意見は言わず、むやみに他者に同調したり、どうしたら周りに良いと思われるかを基準に発言するので心が疲れ、しまいに怒りが溜まります。他者によく思われたいために、必要の無いつまらない嘘をつく人もいます。
長い間、自分の気持ちや考えを抑圧し続けたことから、喜怒哀楽を感じにくくなり、自分のしたいこと好きなことまでわからなくなってしまいます。更にひどくなると無気力・無関心になって、二次障害としてうつ病になったり、解離といって、自分が自分でないような感覚を持つ人もいます。

また、いつも自分にしている批判的な考えを、周りの人たちにもします。その結果、周りの人を心から好ましく思うことが難しくなります。また、自分への自信のなさや劣等感は、嫉妬心や敵対心を起こしやすくします。時には、下手なプライドとなって現れたり、優越感を感じるために他者を見下したくなります。傲慢になり、暴君になりやすいのも、セルフエスティームの低さの表れの特徴です。

健全なセルフエスティームを持つということは、自虐や下手なプライドにならずに、自分の存在を肯定的に受け入れることができるということです。それは他者を肯定的に受け入れるための基礎ともなるのです。

ライトハウス 2012年7月1日号
Get Adobe Flash Player
 ※最新のFlash Playerをダウンロードしてください。 FLASH / HTML
※Windows 95/98/Me/NTをご利用の方はHTML版のページをご覧ください。