コラム10: 無理やりなポジティブ思考とウツの関係 
(ライトハウス10月16日号)

ポ ジティブな言葉を使ったり強く頭に描くことによる影響など、ポジティブ思考の大切さが広く認識されるようになりました。その一方で困ったことが起きていま す。ネガティブな言葉を避けたりネガティブな感情を持たないなど、極端に自分の言動や感情を抑圧している人がいることです。

いつも“嬉しい、楽しい、つい ている、ありがとう、感謝” などのプラスの言葉しか口にしない。頭で考えることもプラスのことに制限する。気分が滅入れば滅入るほど“嬉しい、幸せ、つ いてる、、、”と唱えつづけ、こうすることでその言葉が実現するという信念のもとに、ネガティブな言葉や感情を拒絶する。

それを毎日何年もやり続け、気が ついたら、朝起きると涙がこぼれて止まらない、泣き叫ぶ自分を抑えることができない、朝ベッドから起き上がることができない、起き上がっても日常的な仕事 をこなすのが難しい、考えがまとまらない、という自律神経失調症と抑圧型のウツを併発します。

身体的には手足の痺れ、吐き気、目眩、頭痛等の症状を訴えま す。ご本人は自分はポジティブを実行していたのに、と合点がいきません。

ポ ジテゥブな言葉を使い、ポジティブな心持ちでいることは精神衛生上もとてもいい大切な事です。

前々回のコラムでも笑うことが心身にどんなにいい影響を与え るかお話しました。 しかし、だからといって、怒り・悲しみ・不安・心配・恐れ、など、一般的にマイナスといわれる感情を抑圧して感じないようにしたらい い、ということではありまん。悲しい時は悲しんで、怒る時は怒る。自分の感情を大切にしていただきたい。

ま た、この負と思われている感情はプラスの感情でもあります。例えば、怒り。不当なことをされたら怒る。怒りは自分達を守る大切な感情でもあって、人を正義 感に燃え立たせる原動力にもなります。

そして、心配や恐怖は、危ないことが迫っているかもしれない、と私達に注意をしてくれます。

問題となるのは、こいう感情にどう対処してゆくか、昇華の仕方です。以前このコラムでも書いたように、怒りを持ち続けることは自分が熱く焼けた石を持ち続けるようなものです。

ポ ジティブというのは負の感情を抑えることでなく、ポジティブな見方や考え方ができる心のあり方を意味します。そして、ポジティブな感情はポジテゥブな思考 に自然についてきます。外側からの抑圧はしないで、内側から変わりましょう。ポジティブになろうと自分の感情を抑圧している方や自分の感情の扱いに戸惑っ ている方、是非専門家に相談して下さい。
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